日本海に突き出した能登半島。気候の厳しさに鍛えられた海と山は、本当に美味なものを生み出す自然の宝庫。晩秋、地元では、“みみ”と呼ばれる種々のきのこや松茸を楽しんだ後は、いよいよ北陸海の味覚の王者、カニの出番。

冬の輪島はまさに厳冬。シベリアから吹いてくる強風で波が舞い上がる波の華は、能登半島でも外海岸独特の冬の風物詩。そんな風土だからこそ、火のぬくもりが恋しい。

《海游 能登の庄》の囲炉裏料亭では、まっ赤な炭火の上でパチパチと焼けるカニの美味さを堪能できる。もちろん炭も地元産。また、新鮮だからこそ楽しめるカニ刺、甘エビ、ガンド(ブリ)も美味そのもの。心も体も能登味三昧。まさにここでしか味わえない味の味。
女将 大向朝子

写真は秋〜冬の『囲炉裏会席』の一例。ズワイガニやサザエの炭火焼、松茸の土瓶蒸し、刺身盛り合わせなど、能登の旬の味覚を輪島塗の器とともに存分に味わうことができる。
■写真提供:《海游 能登の庄》
輪島市大野町ねぶた温泉
TEL.0768-22-0213