No.278







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●タイトルをカタカナで書いてしまったけれど、呑み屋さんを意味する外国語というわけじゃない。日本語である。つまり食べてはいけないということ。山・野草の場合も「間違えてタベルナよ」という種類が(ご存知のように)結構あるわけです。歩きながら木の芽・木の実・花・草…なんでもひょいと摘んで口にする癖のある儂は気を付けなければならないと思う。実はキノコでは何度か(軽い)失敗も経験しているのだが、他の植物に関しては、今のところまだ無事である。庭を見回してみた。水仙・パンジー・鈴蘭・馬酔木(あしび)などがヤバイ。ご近所の垣に連なる連なる夾竹桃(きょうちくとう)もじつは猛毒なので、通り抜けるのに儂はついつい息を止めてしまう。この枝を燃やした煙ですら、吸えば命を落とすのだそうな…怖いですね。▲以前に記した通り、毎春菫(すみれ)の花とヨーグルトで蕎麦を飾ったりするのだが、数多い菫の仲間の中で、唯一ニオイタチツボスミレという品種だけは有毒なのだ…と最近教えられた。手持ちの図鑑の写真ではその特徴がよく分らなかった。■なだらかな高原が蓮華躑躅(れんげつつじ)の赤一色に染まったりする。なかなかの眺めだ。観光目当てに植えたわけじゃない。そこに放牧された動物達が有毒であることを知っていて、それだけを食べ残した結果という。各種躑躅の花は食用としてよく使うのだが、この一種だけはタベルナである。●弟切草(おとぎりそう)は山野に生える有り触れた多年草だ。小さな葉の絞り汁が切り傷や虫刺され、その他諸々に効くと教えられて、山中でよく利用してきた。ところがこの成分が「紫外線に反応して酷い炎症を引き起こす(食べても同様に)」と記された本に出合ってびっくり。まあ、儂の場合何事もなかったけれど…。

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