《海游 能登の庄》は、能登空港よりタクシーで30分、輪島市街地から東へ約4キロ、日本海を見下ろす高台の一軒宿である。

「漆と和紙と畳の調和」をテーマとした館内は全館畳廊下で、輪島塗の伝統工芸品や家具、能登の四季折々の草花が配されている。温泉は高質天然アルカリ性泉質(pH 10.5)で、お湯に浸かるとつるつるとして心地良いのが特徴。

日本海に突き出した能登半島。気候の厳しさに鍛えられた海と山は、本当に美味なものを生み出す自然の宝庫。特に秋から冬にかけては、ズワイガニ、甘エビ、ブリ、タラ、アンコウ、カキ、ナマコ、岩ノリなど、海の美味を堪能できる。

表紙は、秋冬の囲炉裏会席の一例である。宿の外は潮が舞い散る厳しい寒さ、火のぬくもりが恋しい。まっ赤な炭火の上でパチパチと焼けるズワイカニの香ばしいにおいが食欲をそそる。新鮮なカニ刺し、甘エビ、ガンド(ブリ)も美味そのもの。冬の能登の山海の幸を格調高い輪島塗の器で楽しむ至福の献立である。
《海游 能登の庄》  TEL.0768-22-0213
石川県輪島市大野町ねぶた温泉