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大正6年（1917）創業、「金沢のお菓子はいいですね」の言葉のもと、ひたすらにお客様に喜んでいただけるお菓子づくりをこころの糧にしているという金沢《柴舟小出》。小判形のせんべいに、ピリッと利いた生姜砂糖の摺り蜜を刷毛塗りした『柴舟』をはじめ、魅力的な和菓子の数々で知られる銘菓子舗である。
今月の表紙『栗法師』も、趣きが深い一品。ひと粒の栗をそのままに、羊羹でごく薄く包み込んだ木の実菓子である。厳選された大粒の国産栗を蜜の中に長時間ねかせ、丁寧になじませた後、蜜を含んだみずみずしいこの栗を、羊羹で栗の皮を模すように薄く包みこむ。茶色の包み紙は白羊羹、黄色の包み紙は黒羊羹で各々の風味の違いを楽しめる。
日持ちは常温で製造日より2週間、自宅用やちょっとした手土産、贈答にも喜ばれる銘菓である。
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