なめこ、天麩羅、山芋、海苔、いくら。蕎麦と相性の良い食材を少しずつ楽しめる《神田尾張屋》の『割子そば』は、一口ずつ色々なものを味わえると、特に女性に人気がある。一つ一つに個性ある色合いと風味を持たせた、遊び心を感じる一品である。
同店の蕎麦は二八の配合、食べ易く喉越しの良い細打ち。蕎麦粉は北海道産と信州産を使い分けている。鰹節をしっかり煮詰め、出汁の旨味を生かしたつゆは、濃いめで重め。東京に綿々と永らえてきた、江戸蕎麦とでも言うべき伝統と意気を感じる味覚である。
これからの季節は、定番の『もり』や『ざる』、『せいろ』の他、胡瓜・錦糸玉子・キャベツ炒めをのせた『冷したぬき』、『冷しきつね』、そして『鴨せいろ』などが人気。
なお、6月19日(日)から3日間、「大江戸めん祭り」が東京ビッグサイトで開催され、蕎麦を始め様々な麺の魅力が味わえる。

■写真提供:《神田尾張屋》
千代田区神田須田町1-24-7(本店)
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