絲澤舊陣屋（きゅういとざわじんや）の旧家建物を移築した豪壮な店舗で、会津の郷土料理と伝統文化を味わえる割烹料理店《田季野》。600年の伝統を持つ檜枝岐の曲げわっぱを器に用いた『元祖輪箱飯』を創製し、つとに名を馳せる名店である。 同店の会津料理の特徴は、自然豊かな山川の幸を最大限に生かし、マタギの料理をアレンジした調理法で提供すること。表紙はコースで供される代表的な会津料理を並べたものである。奥の盆・上から、渓流魚を使った『山女の味噌焼き』、自家製スモークサーモンが評判の『燻し鮭を乗せた小稲荷』と、赤玉（有精卵）を焼き上げた『玉子カステラ』、かつては北海道から北前船で運ばれた貴重な動物性蛋白質を会津料理に仕上げた『身欠き鰊の山椒漬け』と、山菜料理から『またたびの醤油漬け』。手前の盆・上から、北海道産の『棒鱈煮と針生姜』、会津若松名物『塔寺の馬のヒレ刺しと木耳』、山菜を使った『こごみの胡桃味噌和え』は秋から茸となる。 東京圏からの電車アクセスが飛躍的に向上、晩秋の会津若松を味わいに出掛けてみては。

■写真提供：《田季野》 会津若松市栄町5-31TEL.0242-25-0808

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