カット:kubota tamami


味の味編集部に届きました皆様からのお便りを掲載しています。

(毎月1回更新・2009.5)



◇私は毎年沖縄の「タンカン」を求め訪沖する。一番桜をみながら、源河から大湿帯に入る。そこにイノシシを飼い、無農薬でタンカンを作っている方がいる。先代の姿は今年はなく、息子さんが父親が亡くなったことを私に伝えた。甘いタンカンを送付してもらうよう注文し、下山した。(金丸弘美さんの「タンカン」を読んで)。
私の父親は《すし萬》の鮨が大好物であった。よくお土産に家に持ち帰っていた。岡山から帰ってくると必ず《大手まんぢゅう》があった。私もそのDNAを受け継いでいるのか、それらの味は懐かしく、美味なものとして私の味の記憶となっている。《粟國の塩》の味、タンカンの味がそれに加わり、私の現在の味となっている。
堺市 女性 66歳

◇「あじのさいじき」弥生、いかなご(漢字は知りませんでした)私の郷里、神戸の春は「いかなご」から始まります。
この時期、ご記載通りに各家庭でたくさん煮てはいろいろの味を友人たちが関東住まいの私宅にまで送ってくれていました。私も若かりし頃は関西からの帰りには大阪阪急百貨店のこの時期にある釜あげ(いかなご小は酢醤油・人差し指大のは大きいのでちょっと炙って醤油だけ)と春を楽しみました。
《竹葉亭》横浜店には近いので折に触れてよく行っています。安心して行けますね。
《神田きくかわ》の帝劇地下の日比谷店には観劇の折何回か行ったのですが、大きくて器からはみ出していたのが印象に残っています。存在感がありましたネ。同じく上野毛店は息子宅の近くにあるので数回行き、友人宅とも合流して参りましたが、おどんぶりにも場所柄が考慮されていて、落ち着いて楽しめました。
《仙郷楼》も一度行ってみたいと思いました。「仁多米」美味でした。「三幸梅」もです。
横浜市 女性 81歳 主婦

◇犬養智子さんの「家にお客を招くひと、招かないひと」は内容もよく、勉強になりました。檀太郎さんの「やっぱり筍?」は、食の歳時記としても秀逸。金丸弘美さんの「タンカン」は、興味深く読みました。
老生は日本酒党で六十年近く日本酒を飲んでいます。愛飲する酒は「浦霞」一辺倒。昨年はドイツのジュッセルドルフへ旅をしましたが、浦霞禅を日本から持ち込みました。老生にとっては浦霞禅は日本の国酒、国民酒と自負しています。ドイツでもドイツ料理店などで禅をドイツの人にふるまいましたが非常に喜ばれました。日本酒の良さは世界のどの国の酒と比べても遜色がありません。
新宿区 男性 85歳

◇店頭でこの「味の味」の表紙をみて、あらこれは《桔梗屋》さんの和菓子じゃないかしら? と手に取りました。大粒の栗がまるごと一粒入っていて、外側のふわっとした食感ととても合っていてさっそく買ってしまいました。
「桔梗信玄餅」は包装が機械でなく、人の手で包んでいると聞きました。手みやげにはいつも「桔梗信玄餅」を持参しますが、とても喜ばれています。
中央市 女性 52歳 会社員

◇今は子供が小さく、なかなか旅や外食が出来なくなりましたが、独身の頃はあちらこちらによく出かけていました。そのころ行ったことのあるお店の名前がいくつもみられ、懐かしくその頃を思い出しました。子供が大きくなったら主人と出かけたいところがこの本でまた増えました。
《花吹雪》に宿泊しました。お祝い事で泊まりましたが、部屋にキャンセルが出たということでスイートルームに変更していただいたり、子供がうるさくてもニコニコ対応していただいてとてもうれしく思いました。すべて貸切風呂というのもとても良く、家族でのんびりした時間を過ごせました。また朝の城ヶ崎海岸の散歩もすばらしく、また訪れたい宿でした。
朝霞市 女性 40歳 保育士

◇全国の店があるのがいいですネ。旅先での参考というより、この店、旅館に行きたいから旅をしようという気にさせます。またエッセイもおしゃれで楽しい読み物です。
《廣榮堂本店》の藤原店へ岡山の友人に勧められ近くを通ることになったので、足をのばしました。古民家を再利用したそうで、中のかまど、これは今回作ったそうですが、そのまわりの机など古民家にふさわしい設え。そこで軽い食事や喫茶が出来ます。私はそこでみたらし団子を注文しました。小さな炉にかまどから火をとりわけ、上に網をのせて団子を焼く。少々こげても香ばしく、中まで熱々にして二種類のタレをかける。なんという美味しさ! 特にクルミ入りのあんを付けた時の美味しさは…。吉備団子もいいけど温めて食べる団子、素晴らしかったです。
大田区 女性 61歳 主婦

◇「京のひな祭の味」の「ひちぎり」、五年くらい前に初めて知った菓子でした。「ひないた」等初めて知ることも多く、エッセイも良かった。「さいじき」、人生の主役は歳月であると森繁さんの本に書いてあることをしみじみと思う。
私の実家は岡山の《大手饅頭伊部屋》の工場の近くにあります。上品なお菓子で地元でも大人気です。
先日《田丸弥》さんのとち餅を頂いた。「とちもち」と言えば信州のお土産によくいただくが、こちらのは全く違った。ニッキの味がきいてとっても美味しい、はっとする味だった。お茶会で出すお菓子は一見平凡でも食べてみるととても味わい深い。この「とちもち」もお茶のお菓子として立派にお出しできる。
枚方市 女性 65歳 主婦

◇Wフォレストさんのコラムを興味深く読ませていただきました。実家が田舎で、子供の頃、野道に咲くつくしやヨモギ、いたどり、スミレなどを摘んでは母に渡して料理してもらった記憶がよみがえってきました。私と妹二人は小さくて素っ気ない野草だけど、いつも「おいしいね」と食べていました。ただ、一月七日生まれの私は、ごちそうやケーキより先に出てくる七草がゆが気に入りませんでした。切なくて懐かしい思い出です。
徳島の《冨士屋》の「小男鹿」はお茶菓子や手みやげとしてなじみのあるお菓子で大好きです。和三盆の程よい甘さと生地の重さ… お抹茶といただくと口の中でほろほろほどけて心が満たされます。
神戸市 女性 26歳 会社員

《桔梗屋》の表紙の淡い色が春を感じさせます。冬も終わり、これからどこかに行く計画を立てようと思いました。
高松に行くと必ず《宗家くつわ堂》へ行きます。季節のお菓子ももちろん、最近は見つけた時がラッキーな“割れせん”を自宅用に買うのがとても楽しみです。
岡山市 女性 40歳 アルバイト

◇「タンカン」とは初めて聞きました。柑橘系が美味しい季節なのでぜひ食べてみたいものです…。
《柴舟小出》野町本店は母のお気に入りの店。先日クルマで送って車内で待っていると、店員さんが呼びにきました。お茶とお菓子を用意してくれていました。いつもかは知りませんが、うれしいサービスです。
金沢市 女性 36歳 主婦

◇こんな雑誌もあるのかとおどろきつつ楽しく読めた。
《カメリアイン雪椿》に宿泊しました。兼六園にほど近く、雰囲気も落ち着いたレトロな時間を味わえたと思います。調度品も可愛らしく、ムードの向上に一役買っていると思います。次回訪問することがあれば、別の部屋にも泊まってみたいと思います。(夕食も食べてみたいと思います)
上越市 男性 38歳 会社員

◇全国の名店の案内が載っていて、味紀行をしているようで楽しかったです。
柏の《知味斎》をよく利用しますが、ラーメンが特においしいです。シンプルでいて、うま味のつまった醤油ラーメンは柏一だと思っています。
我孫子市 女性 57歳 公務員


◇「復刻選」を楽しみにしております。大村しげさんの随筆を好んで拝読したのは確か学生時代。久しぶりにしげさんの京ことばに触れ、懐かしく暖かい気持ちになりました。彩り豊かな文章で目の前にパァッとお料理が並ぶようです。
「地食がおもしろい」を拝読してタンカンを買ってみた。とてつもなく芳しい香り。果汁たっぷりで甘く、しかし酸味もあり、美味。すっかり虜になり、切らさないようにしています。金丸さん、新しい味を教えてくださり、ありがとうございます。
《竹風堂》の「栗かのこ」、「方寸」は忘れられない味です。父が長野で出稼ぎをしている時に送ってくれました。甘くて美味しい栗菓子を味わいながら父の苦労を思い、ほろ苦い気持ちになりました。先日お店に伺ったら雅趣に富んだ造りで風情も味わうことが出来ました。店内で栗おこわも蒸かしていてとても美味しそう。この時は食べそびれたので、また機会を作って伺いたいです。
お店のある通りをそぞろ歩くのも楽しかったですよ。
世田谷区 女性 42歳 主婦

◇このような雑誌があるなんて知りませんでした。美味しいものが大好きで、私も結構知っている方だと思っていましたが、半分以上も知らないなんて! まだまだ楽しみがあるな♪ なんて嬉しくなりました。食にまつわるエッセイも大変楽しく読みました。
函館の《千秋庵総本家》で初めてお菓子を買いました。函館人であれば、一度は葬祭の席などで食べたことがあるであろう、こちらのお店の「中華饅頭」は絶品です。小豆の味がふっくらと、「どらやき」もさることながら、この中華饅頭もおススメです。家で食べる用だと言ったら、それでもきちんと箱に入れてくださり、家でも美味しく食し、すべてがパーフェクトでした。
北海道・七飯町 女性 35歳 パート

《粟國の塩》の小渡幸信氏の「味な塩をつくる」のコラムは大変興味深いです。塩と言っても様々な海塩、岩塩がチョイスできる時代です。三月の潮汁、ハマグリに合う塩探しに夢中になりそうです。
表紙を飾った《桔梗屋》さんの一宮工場には博物館と売店、そして食事処があります。そのひとつ「水琴茶堂」は、庭と店が一体となる情緒ある開放的なお店です。天むすびをはじめ地元のおいしいお米を使ったおにぎりセットやけんちん汁のセット類が大好きです。
甲府市 男性 48歳 公務員

◇会社の同僚が京都出張の土産に《聖護院八ッ橋総本店》の「生八ッ橋」を買ってきてくれました。
ほどよい甘さが渋い茶にピッタリ。私にとって「生八ッ橋」を口にするのは七、八年ぶりでしょうか。次に休暇が取れたら、思い切って京都に行きたくなりました。
四街道市 男性 61歳 会社員

◇初めて貴誌を読ませていただきました。すべての中で食事に一番重きを置き、隅々まで読ませていただき、沢山の飲食店を知る事が出来、これからも広げていきたいと思いました。
訪ねていない飲食店をひとつひとつ訪れるのが楽しみになりました。常連にさせていただいている《すし萬》ポートピア店は美味しくて、多々ある寿司店の中でも一押しです。納得の寿司店です。
神戸市 女性 64歳 主婦

◇「デスクから」の風の流れ〜の俳句、飯田龍太先生も平成十九年に亡くなられ、昨年秋には山梨県立文学館で飯田龍太展がありました。私の好きな龍太先生の句、
 どの子にも涼しく風の吹く日かな
奈良へ旅行した折に、三輪神社の大鳥居の側にある《白玉屋榮壽》に立ち寄りました。いろいろと品数を取り揃えている最近の和菓子とは一線をひき、ただ一品「みむろ」だけにこだわって売っていることに驚きました。
接客も上品で味も上品でよい旅の思い出となりました。
甲府市 女性 54歳 主婦

◇色々なお店の紹介が楽しく、色々な方のエッセイも面白い。ひきこもっていないで、美味しいものを食べに出かけようかな、という気になりました。
歌舞伎座と新橋演舞場の真ん中あたりにある《ボンナ・カストラ》は、古き良き時代の銀座の雰囲気がそのまま残っている大人の店という感じで、初めての時も暖かな懐かしさを覚えました。
特に看板の「チーズフォンデュ」はやみつきになる美味しさです。それにお値段もリーズナブルで昼も夜も気楽に立ち寄れるお店で気に入っています。
船橋市 女性 78歳 人形制作