《竹葉亭》は江戸末期、桃井春蔵の道場門下生の「刀預かり所」を役目とする留守居茶屋として創業したうなぎと日本料理の老舗である。

同店の蒲焼は、白焼きにして蒸しあげた後、醤油と味醂だけを煮詰めたたれをつけて焼く江戸前の手法で、特に蒸しを効かせて、余分な脂を十分に落すので、アッサリとした味わいとなり、ふわっと柔かく、箸ですっと切れるのが特徴で、女性や年配の方にも好まれる。

この「うなぎ寿司」は、昭和30年代に、当時の板長が試行を重ねて考案した、竹葉亭のオリジナルの味である。調理法は、蒲焼にしたものをさらに煮て、細かく刻んだ煮椎茸を間に挟んで酢飯とあわせている。そのため蒲焼よりもさらにアッサリとして、蒲焼が苦手という方にも好まれるという。

この「うなぎ寿司」は、お店でのメニューにはなく、お土産用として用意されている。時間がかかるので、早めに予約するのがいい。

また、慶弔用、お中元やお歳暮の贈答品としても根強い人気の逸品である。
1本(箱入り)2,100円、3本入り(木箱入)もある。

〈撮影:古屋博〉

■撮影協力:《竹葉亭》中央区銀座5-8-3(銀座店)
TEL.03-3571-0677(銀座店)
TEL.045-465-5785(横浜店)