《廣榮堂本店》は、安政3年(1856)の創業というから、154年ほどの歴史を持つ吉備団子の元祖で、銘菓「むかし吉備団子」、「元祖きびだんご」をはじめ、原料と製法、安全性に徹底的に配慮し本物の味を追求した数々の菓子で親しまれている。

表紙は、生菓子の「あじさい」である。あじさいは、梅雨時に色鮮やかな大輪の花を咲かせ、咲き始めから白、淡緑、紫、淡紅と花の色が変化するので七変化の名もあり、雨にしっとり濡れている様は特に美しい。そんなあじさいを生菓子で表現している。錦玉で白餡を包み、表面には、艶を出すよう寒天を使って、梅雨に濡れて透き通るように鮮やかな色彩で仕上げられている。

背景は、東粟倉村(現・美作市)の古民家を復元した喫茶スペースのある廣榮堂の直営店「藤原店」の庭である。
古民家に流れるゆったりとした時間の中で美味しいお菓子をどうぞ。
《廣榮堂本店》岡山市中区藤原60
TEL.086-271-0001(代) 写真提供:廣榮堂本店