天保8年(1837)創業。岡山城の大手門付近に店を構えたことから備前藩主池田侯より「大手饅頭」の名を賜ったという。その銘菓子舗《大手饅頭伊部屋》が創製した、備前名物の「大手まんぢゅう」である。

古くから米どころとして知られる良質の備前米を材料とし、まずから作り始め、もち米などを加えながらじっくりと日数をかけて熟成した甘酒を仕上げていく。これに小麦粉を混合し発酵させ、丹念に生地を作る。この生地で北海道産小豆を特製ので練り上げたこし餡を薄く包み、蒸し上げると甘酒の芳醇な香りを漂わせて饅頭が出来上がる。

昔から伝えられた酒饅頭の基本製法で作っているので、甘酒のコクが餡の甘さと程よく調和したまろやかな味わいが特徴である。贈答に、お土産にと人気の伝統の味である。

《大手饅頭伊部屋》 TEL.086-225-3836
岡山市北区京橋町8-2