『五味五美』を連載いただいている赤坂《とゝや魚新》前店主四分一東堂(しぶいち・とうどう)さんに、7月号で600号になるので、表紙を何かおめでたい料理で飾りたい、とお話したら、即座に“鯛の祝い焼き”がいいのではとご提案くださった。鯛の切り身を焼き、皮つきと皮なしが紅白の市松模様に並ぶことから「源平焼き」とも呼ばれるめでたい料理であるとのこと。

撮影当日、四分一さんの仕切で村松店長に料理していただいた。撮影後にいただいた鯛はさすが魚の王様らしい貫禄の味であった。あとの半身は、お米の上に昆布を敷き尾頭付きの鯛をのせ、お酒を垂らして炊いて「鯛めし」に。鯛のうま味がお米にしっかり馴染み、600号を祝ってくれているかのような豊かな香りと味を満喫させていただいた。四分一さん、村松さんに感謝。
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