フランスの食文化に大きな影響を与えたイタリア・メディチ家出身のカテリーナ妃。16世紀、アンリ2世に嫁ぐと、華やいだイタリア文化とともに、好物の“鴨のオレンジ煮”も宮廷の食卓にやってきた。
表紙はそんな由緒の鴨料理を《アルピーノ》の鎌田グランシェフがアレンジした、『季節のメニュー』(1万円・税サ別)のメイン料理である。
軽く焼色をつけたみかん、キノコのソテーを添え、上品な旨味のバルバリー種の鴨胸肉のローストには、煮詰めたみかん果汁と少量のバターを加えたつややかなマンダリーヌソースがかかる。鴨の旨味とさわやかな酸味の妙を楽しめる一皿である。
《アルピーノ》はさいたま新都心駅から徒歩7分、豊かな緑に囲まれたフランス料理店。確かな味と心あたたまるサービスが定評の名店である。
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