創業は明治27年、多くの文人たちに愛され、宿帳には今もその名が残る料亭と旅館を営む老舗《坂本屋》は長崎の中心部にある。

ここで楽しめるのは鎖国時代の長崎に中国から唐人により伝えられた接客料理をアレンジした長崎伝統の「長崎卓袱(しっぽく)料理」である。また卓袱料理の東坡肉(トンポーロー)をもとに、三代目が考案した豚の角煮『東坡煮(とうばに)』は人気の一品。この東坡煮の煮汁を長崎県米、もち米、ニンジン、ゴボウ、椎茸を入れて竹皮に包み炊き上げた和風おこわが『角煮めし』で、これは板場のまかない飯から始まったという。

『角煮めし弁当』は、この角煮めしを駅弁に仕立てたもので、第11回「JR九州駅弁グランプリ」で3位入賞した人気の駅弁である。JR長崎駅・長崎空港売店などで販売されている。駅弁は旅の楽しみ、長崎の味をどうぞ。

■ 料亭・御宿 坂本屋
長崎市金屋町2-13 TEL.0120-26-8210