京都土産の定番、銘菓「聖護院八ッ橋」。は江戸時代前期、筝曲を極め、「六段の調べ」に代表される多くの名曲を残し、近世筝曲の開祖と讃えられ、歿後、黒谷の常光院に葬られ墓参の絶えることがなかった。それから四年後の元禄二年(1689)、琴に似せた干菓子を「八ッ橋」と名づけ、黒谷の参道である聖護院の地にて売り出した。これが、八ッ橋の始まり。聖護院八ッ橋総本店は、以来328年間、八ッ橋を製造し続けてきた。
八ッ橋とは「米粉と砂糖を合わせたものに、にっきで香り付けをしたもの」。同店はこの定義に従い、今日まで味を守り続けている。

表紙は香煎で知られる京都・祇園の老舗「原了郭(はらりょうかく)」の山椒を使用し、生八ッ橋のにっきに合う餡に仕立てた一品。香りおだやかな山椒餡との格別の組み合わせをお試しあれ。

■ 聖護院八ッ橋総本店
京都市左京区聖護院山王町6 TEL.075-761-5151