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世界有数の繁華街、東京・銀座。華やかな中央通りから一本入ったガス燈通りに、明治28年創業の洋食店《煉瓦亭》はある。フランス料理に創意工夫を加え、日本独自の「洋食」というジャンルを確立した名店である。
表紙はラードをブレンドした油を使い、絶妙の火加減で香ばしくさっくりと揚げられたカツに、新鮮なキャベツのせん切りを添えた『元祖ポークカツレツ』。明治期に初代がフランス料理の「仔牛のコートレット」を、さっぱり好みの日本人の味覚に合わせ、牛から豚に変え、生パン粉を衣にして天ぷらの感覚で油で揚げたのが始まり。いまも同店を象徴する一品であり、全国で食べられている「とんかつ」の原点である。
ゲン担ぎにも好んで食べられるカツレツ。この難局に“勝つ”の願いを込めて、今月の表紙を飾って頂いた。
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