『小鯛雀鮨』で知られる《すし萬》は承応2年(1653)、河内屋長兵衛が鮮魚店として創業。雀鮨の商いを始め、天明元年(1781)、初代萬助の時に小鯛雀鮨専門店となった。創業からまもなく370年、16代続く「大阪すし」の元祖である。

今月の表紙『月見すし』は、『小鯛雀鮨』や『柳すし』、『阿奈古すし』などの伝統の圧しすしとともにお勧めしたい季節限定商品の一つ。10月のみの販売で、秋の夜長のお供として月見団子に見立てた、ひと口サイズの棒すしである。旬の秋刀魚・鮭・海老と穴子、そして中央の薄焼き卵でくるんだおすしは月を、その両側のおすしは、可愛らしいうさぎをイメージ。お求めは大阪・芦屋・神戸・名古屋・東京の各販売店で。電話予約のうえ受け取りも可能である。

美しい名月とともに味わいたい、老舗の趣深い美味をぜひどうぞ。
■小鯛雀鮨 鮨萬
本店/大阪市西区靱本町2-3-7 TEL.06-6448-0734