小さな風呂敷包みをひろげ、きな粉をまぶしたお餅に、特製の濃い黒蜜をかけて食べる。明治22年、山梨に創業した《桔梗屋》の銘菓『桔梗信玄餅』である。

表紙はこのお餅のプラ容器を“最中”に代え、容器も食べられるようにした『桔梗信玄餅 極(きわみ)』。容器の最中はお餅やきな粉、黒蜜との相性、強度など、長い試行錯誤を経て完成。『桔梗信玄餅』発売の昭和43年に寄せられた、容器も食べられたらというお客様の声に半世紀かけ応えた形となり、斬新なアイデアとその真摯さ、環境にもやさしいと話題となっている。現在は県内直営5店舗での限定販売である。

自動化が進む現在も、桔梗信玄餅の風呂敷包みは手作業にこだわり、今なお一つ一つが手で包まれている。どんな時代でも、包みを開くとそのふわりとした手づくりの温もりにホッとする、山梨の銘菓である。
■桔梗屋
山梨県笛吹市一宮町坪井1928 TEL.0553-47-3700(代)